ポートランド・バンクーバー・シアトル(レドモンド)にある学習塾、巣鴨アドバンススクール。シアトル校の杉山です。
本日は「書くこと」です。
1, 文法問題をやる意味はありますが…
2, メッセージを伝える=書くことは大切
3, ライティングが上達する子
まずは、結論から。
書くこと(アウトプット)によって、言語のレベルは格段に上がります。
1, 文法問題をやる意味はありますが…
巣鴨アドバンススクールでは文法の大切さというのを繰り返し伝えています。
特に、小学校高学年以上の生徒が文法を学ぶことは大いに意味があります。
「文法=ルール」のため、ルールを知ることで勉強時間を短縮することができるからです。
なので、ESLに入っている生徒がそこから早く抜け出すために
ルールをしっかりと理解することは非常に大切であると言えます。
しかし、英語が中級者以上になったとき、いつまでも文法問題をやる必要があるのか?
個人的には次の段階に移行するべきだと考えています。
文法問題は意味がありますが、あくまでも補助輪をつけている状態です。
ある程度基礎が固まったら、自分の表現したいことを書いてみることが大切です。
2, メッセージを伝える=書くことは大切
では、書くことのメリットは何でしょうか?
それは
・時間を使って英文を考えることができる。
・自分の表現したい表現の幅が広がる。
・ライティングの上達は、他の技能の上達にも繋がる。
などではないでしょうか。
日常の会話では、ゆっくり考えてから返答する時間はありません。
また、会話では短く返したり、文法的にも間違った内容で返事をしたりしても、
相手は意図をくみ取ってくれます。そのため、会話をして瞬発力はつくと思いますが、
それが学習英語力(つまり現地校の英語)に結びついているかは甚だ疑問です。
しかし、ライティングでは一つのテーマについて自分なりに試行錯誤をしながら
文を書いていきます。その中でスペルを覚え、文法の知識を再確認することができます。
また、子どもたちは毎回英語を書いていくことで徐々に書くスピードが上がっていきます。
例えば、巣鴨のある生徒がいました。
彼はアメリカに来て半年の小5の生徒でした。
最初はアルファベットと基本的な単語のみを知っている状態だったので、
基本的な文法から学び始めました。文法の練習をしつつ、毎回少しずつ授業内で
文を書く練習をしていきました。
最初は1文からスタートし、5行作文を実施しました。
初めて5行作文をしたときは、たった5文の英文を書くのに15分以上もかかりました。
それでも毎回授業の度に作文をし、1年が過ぎたころには100単語くらいの文なら
そこまで苦労せずに書くことができるようになりました。
「塾でたくさん文を書く練習をしたから、現地校でも書くのが楽になった」
とその子が言ってくれたのを覚えています。
3, ライティングが上達する子
上の生徒のように上達する生徒もいれば、同じように作文をやりはじめても
早く上達しない子もいるのは事実です。個人的には英語の上達には個人差が
あるため、他人と比べても意味はありませんし、諦めずに継続していれば
着実に上達するのは間違いありません。
でも、親としては我が子に早く英語が上達して欲しいと考えていることでしょう。
そこで、ライティングが早く上達している子にどのような共通点があったかを書いてみます。
・基礎がしっかりと固まっている生徒
文法などの基礎を先に固めた生徒の方がその先の上達は早いです。
文法の知識の生徒が曖昧な子は、何で文章が間違っているのかを言語化できないため
勘で文章を書いてしまいます。一方で文法をしっかりと知っている生徒は、文章を
書きながら自分で構造的に分析できるので、一回当たりの試行錯誤の質が変わります。
・インプットを楽しんでいる子
英語でのインプット(読書・映画鑑賞など)を楽しんでいる子もやはり上達が早いです。
現地校以外にも好きなテレビなどを英語で見るようにすると、その中で正しい英文を
大量に吸収できるため、文章を書くための材料が増えていきます。
・現地校の宿題をするときに機会に頼り過ぎない子
現地校では宿題が出され、特に在米歴が短く英語レベルがまだ高くない子は
大変な思いをしているのは知っています。
それと同時に、常に機械翻訳を使って宿題をしている生徒がいるのも事実です。
いや、翻訳機を使ってもいいんです。
だって、そうしないと毎日の宿題が終わらないですからね。
特に最初のうちは100%翻訳機に頼らないと、チンプンカンプンでしょう。
ただ、1年、2年、3年…とずっと機械翻訳に頼りっぱなしなのは考え物です。
翻訳機やAIは、英語がわからない生徒にとって強力な助っ人であるのと同時に、
子どもの英語力の伸びを妨げるおじゃま虫でもあります。
少しずつ翻訳機を使う頻度を減らしていきましょう。
例えば、
・英文をすべて翻訳機にコピペして日本語で意味をとる
→ 知らない単語のみを電子辞書で調べる。
・英文を書く時もすべて機械翻訳を使う。
→ まずは自分で英語を書いてみて、文法校正の際に機械翻訳を使う。
テクノロジーは便利ですが、使いすぎるとわたしたちの能力は伸びません。
少しずつ脱テクノロジーをしながら宿題に取り組んでほしいです。
最初は大変ですが、徐々に英語力は伸び、1年経ったころには大きな差になっているはずです。
インスタグラムでの英語表現集はこちらから
https://www.instagram.com/sugamo_english/
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