帰国子女の英語力―高校入試で使えるラインは?
ポートランド・バンクーバー・シアトル(レドモンド)の学習塾、
巣鴨アドバンススクール。シアトル校の杉山です。
随分久しぶりの更新となってしまいましたが、
今日は高校入試と英語資格のラインについてお話をしていきます。
今日のテーマ
1、英語試験で何が使えるのか?
2、どの資格を持っていると帰国子女受験(高校入試)に使えるのか?
3、いつまでに取得をするのか?
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1、英語試験で何が使えるのか?
日本では受検できる英語資格がたくさんあります。
子どもだったら英検やジュニア英検。
ビジネスマンや大学生ならTOEIC。
留学を目指している高校生・大学生ならTOEFL・IELTSなど、
その人のテストの目的や年齢によって受けてくる試験も変わってくるのは当然です。
結論、高校受験では英検からスタートし、
志望校によってはTOEFLで受けていくのが無難です。
①英検は段階別になっているから取り掛かりやすい
英検の第一の魅力としてはレベル別(上から、1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級)
になっているため、アメリカに来てまだ間もない生徒でも受けられる級があるということです。
まずは在米1年で英検3級、在米2年で英検2級合格を目標としてみましょう。
②アメリカに在住している生徒はリスニングを強みにできる。
日本にいる学生にとっては弱点となりがちなリスニングも、アメリカにいる生徒たち
にとっては難しくありません。したがって、リスニングで高得点をたたき出し、
リーディングパートでの単語力の不足をカバーすることもできます。
③デメリットとしては、アメリカでは受けられる会場が限られてくることです。
特に2次試験は本会場で実施されるため、アメリカ国内の場合は
ロサンゼルス・ニューヨーク・ホノルルのいずれかで受験するか、
一時帰国の際に受検するしかありません。
しかし、最近は「英検S-CBT」というような試験があります。
これは、テストセンターに行きコンピューターベースで受験する試験です。
残念ながら現在は日本国内でしか実施されていませんが、従来型の英検は
1次・2次試験と2日間確保しなければいけなかったところ、1日で
全て完結するのが大きなメリットです。
さらに、「英検S-CBT」は毎週実施しているため、夏休みなどに
一時帰国する際に受けやすいというのも大きなメリットです。
④帰国子女受験を受け入れている学校で、英語試験の要件として
英検・TOEFLを採用していない学校がないこと。
帰国子女を受け入れている学校でも、TOEICの結果を受け付けていない
学校はあるかもしれませんが、英検・TOEFLについては間違いなく
すべての学校で結果を受け入れてもらえます。これが最大のメリットとも言えます。
2、どの資格を持っていると
帰国子女受験(高校入試)に使えるのか?
受験する学校に寄りますが、
英検2級が最低ライン、英検準1級は持っておきたいライン。
帰国子女受験のトップ校の場合は英検を卒業してTOEFLで高得点を狙う。
①英検2級が最低ライン?
(帰国子女受験ではなく)一般生徒の私立高校入試において、英検準2級が加点ラインです。
英検準2級は日本の高校中級レベルとされていますが、対策をしておけば中学生でも問題なく合格できる試験です。
一般受験生でも英検準2級に合格できるということは
帰国生徒としてアピールすることができるラインはその上ということになります。
帰国子女を多く集めている学校ではない学校を志望する場合には、英検2級を
持っていることでアピールにはなります。
ただ、帰国子女に強い学校や、特別選抜を受ける場合には英検2級としてはやや弱い印象です。
②英検準1級は帰国子女高校受験の登竜門?
英検準1級と2級の間には明確にレベル差があります。
英検2級までは、在米歴が長ければ特に対策をしなくても感覚で合格できる方も
多いと思いますが、英検準1級になるとある程度勉強をしないと、
現地校では出てこない社会的な内容も出題されます。
ただ、準1級に合格することによって、帰国子女の特別入試であっても
どの学校でも挑戦する権利を得ることができます。足切りされることはありません。
③帰国子女受験のトップ校の場合はTOEFLで高得点を狙う。
英検準1級に合格することで、すべての学校に挑戦する権利を得ることができますが、
やはり帰国子女割合が高く、偏差値も高い学校に合格するためには英検準1級では
やや物足りないです。
英検準1級から英検1級の間には、準1級と2級よりもさらに高いハードルがあり
コストパフォーマンスがあまりよくありません。その場合にはTOEFLに挑戦し、
少しずつ点数を上げていきましょう。本当にトップ校の場合は、TOEFLで100点
近く取った方が良いです。TOEFLで100点を目指す過程で英検1級にも
合格できる可能性が高いです。
3、いつまでに取得をするのか?
英語の重要な帰国子女受験でも、国語・数学などの勉強は必要になってきます。
そのことを考えると、英検準1は中学2年末までに取得しておき、中学3年生は
TOEFLやその他の科目の勉強をすることが戦略的だと言えます。
結論:高校受験に向けて、英検準1級を中学2年の末までに取得することを目標にしよう。
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