アメリカだけでなく異国で住む日本人の生徒にとって、
日本語を学ぶことは非常に大変なことです。
ここ重要です。本当に大変なことです。
塾に来る保護者の多くは、子どもを日英バイリンガルにしたいと考えています。
ただ、いざバイリンガルにしようとすると大変で、悩んでいる方も多いです。
それもそのはず。
保護者の多くが日本で生まれ育ち、日本の教育を受け、自然に日本語を身に付けてきました。
その結果、日本語を習得するのがそんなに難しくないと考えがちです。
では、その家庭環境・教育環境において、何時間日本語に向き合ってきたのでしょうか?
…正直、想像もつかないくらい長い時間を日本語習得に費やしてきたはずです。
それと比較し、子どもの日本語が中々上達しないのは自然なことです。
単純に量の問題です。ただ、英語環境のアメリカで多くの時間を日本語に
割くことは難しいことです。ましてや、日本と同じやり方ではうまくいかないです。
そこで、今回はアメリカで日本語を学ぶ際に、
こだわらなくても良い点について書いていこうと思います。
1、漢字の書き
小学生の時に、漢字を書いて練習したことを覚えていますか。
私もそんな時代がありました。私自身はそういった単純作業は
好きでしたが、多くの子どもにとっては退屈で苦痛な時間なはずです。
将来日本に住み、日本の学校に通うのならまだしも、
アメリカの永住する予定であれば、漢字を完璧に書ける必要はないです。
もちろん、基本的な漢字は書けた方が良いですが、
中高生で習う難しい漢字については、選べて・読めれば万々歳だと考えましょう。
2、学年相応の日本語学習
シアトル・ポートランドにお住いの多くのお子様の多くは、
日本語力を向上させるために、土曜日学校に通っていますね。
日本語学校では、日本の教科書に沿って、子どもの学年に合わせた
勉強をします。ご家庭での日本語使用状況にもよりますが、
学年が上がっていくにつれて、残念ながら土曜日学校での
学習内容に自分の国語力が追い付かない子どもも出てきます。
それでも、子どもに日本語学習を続けさせようと、
無理に土曜日学校に連れていきます。
その結果、親子間での喧嘩になり、子どもも日本語学習への
意欲・興味を失ってしまったという話も聞いたことがあります。
1でも触れましたが、そもそも日本で勉強している日本人子女と
アメリカで現地校に通っている日本人子女では、日本語に触れる量に
圧倒的に違いがあります。
したがって、「土曜日学校に通っているだけでもすごい!
日本と同じ学年の勉強をしていることはとても偉いこと!」
だと考えてあげてください。
その上で、補習学校の勉強についていけなくなったら、
ペースを落として、お子様の興味・関心のあることに立ち戻る
勇気も必要です。
3、教科書やテキストでの勉強
アニメや漫画、日本のテレビ番組でさえ時には勉強素材になります。
もしかしたら、一番有効な勉強手段かもしれません。
テレビ番組やYouTubeから日本に興味を持ち、生きた日本語を学ぶことができます。
教科書を通じた「お勉強」というのが良いと思われがちですが、
アメリカにいる子どもたちからすれば、聞くだけでも立派な勉強です。
既存のお勉強にとらわれず、子どもが日本に興味を持ち続けられる内容を
優先していきましょう。頑張りすぎなくても良いのです。
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