こんにちは、巣鴨アドバンススクールの杉山です。
保護者から子どもの語学力、特に英語の上達具合や日本語の維持について、
つい周囲と比べて不安になるという質問を受けることがあります。
「あの子は英語がペラペラなのに、うちはまだ…」
「バイリンガルで育てているって聞くけど、うちは片方すら中途半端かも…」
「うちの子は英語に興味を持たずに、家では日本語の動画しか見ない」
など様々なご意見を伺います。
アメリカにいると(当たり前ですが)日本人コミュニティが狭く、良くも悪くも周りの方の情報が耳に入ってしまいます。
それに加え、日本での入試情報などはかなり制限されるので、その点も不安を掻き立てます。
また、現在はSNSを通じて多くの情報が出回っています。
特に周りのキラキラした情報が回ってきて、ついついご自身の状態と比較してしまうことはありませんか?
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他人との比較をついついしてしまう
駐在の方からは、他の家庭の子どもたちが英語を流暢に話していると、
焦りを感じることがあるという話をよく伺います。
「○○ちゃんは、英語をとても上手に話していてすごい」
「✕✕くんとうちの子どもは在米歴が同じだけど…どうしてこんな差が」
しかし、すべての子どもが同じペースで学ぶわけではありません。
また、一見流暢に話しているように見える子でも、実は学年や年齢に応じて制限があります。
一般的に、年齢が低い子は早く習得し、学年が上の子たちは上手に言語を習得していきます。
しかし、これはあくまで一般論であり、英語力の上達は、環境・年齢など様々な要因に左右されます。
また、一見前に進んでいるように見えない子どもでも、実は少しずつ知識を蓄積しています。
ある程度英語をインプットした時点で堰を切ったように英語のアウトプットが上達する子もいれば(ブレイクスルー)、メンタル的なブロックがありアウトプットをためらっている子もいます。
以上のように、本当に様々な要因により大きく左右される子どもの英語力。
他人と比べず、過去の自分と比べ着実に成長していって欲しいです。
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過去の自分と比べることの大切さ
私たちはつい他人と自分を比べてしまいますが、これはメリットよりもデメリットの方が大きいです。
「隣の芝生は青く見える」と言いますが、私たちは相手の良い所ばかりが目に行ってしまい、
自分との差に落ち込んでしまうことの多い生き物のようです。
個人によりスタート地点もスピードも飛行機と新幹線のようにバラバラです。
これらのように異なる乗り物で比較しても意味がありません。
それよりも、昨日・先月などのような過去の自分と現在の自分を比べることが大切です。
「今日は少し英語のフレーズを覚えた」
「前は全く話せなかった日本語が、少しずつ理解できるようになった」
…など、小さな進歩を確認することで、自分や子どもの成長を実感できます。
他人との比較ではなく、過去の自分と比べてみてください。
他人と比較していた時には気がつかないかもしれませんが、
自分に矢印を向けることで小さな成長に気がつくことができるはずです。
大切なのは「今」ではなく、「続けてきた過去」に焦点を当てることです。
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比較の焦点を自分に移すためにできること
もし自分の子どもの語学力が心配なら、それは焦る必要はありません。
大切なのは、過去の自分や我が子がどれだけ進んできたかを振り返ることです。
実際、私自身も多くの子どもたちを見てきましたが、伸びなかった子は見たことがありません。
ただ、そのペースがゆっくりである子がいるのも事実です。
自分の成長を見つめるために、わからなかった単語や言えなかったフレーズ、
間違えてしまった文などは、記録しておくことをお勧めします。
できれば、アプリなど電子的に記録するのではなくノートなど紙にまとめた方が良いです。
理由としては、紙に書いた方が記憶に定着しやすいですし、何より
「私はこれだけ頑張ったんだ」というような成果を目で見て理解しやすいからです。
その際に自分ができなかったすべてを記録する必要はありません。
そもそも、すべてを覚えているのは不可能ですし、初級の場合はミスばかりでやる気を削がれてしまう可能性が高いです。
毎日1個ずつでも構いませんので、ミスした部分を書くようにしていきましょう。
1年経つ頃には、大きな成長をしていることを目で見て実感できるはずです。
まとめ:成長は他人と比べるものではない
他人との比較ではなく、自分の成長を確認していくことが大切です。
子どもはもちろん、私たち自身も、過去の自分と比べることで、これからの道をより明確に感じることができるはずです!
他の子どもたちのペースに合わせようとするのではなく、あなたとお子様のペースで着実に前進していきましょう!
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